本日の「ゆっくり国試(必須)問題(108回問41)」解説(YouTubeショート:231121)


YouTubeショートで使った問題文と解説スライドは以下です。

なお「ゆっくり魔理沙と霊夢」の声は、AquesTalkのライセンスID:AQALCNTUSR01202371によります。

<この問題の突っ込んだ解説>

国試の必須問題というのは、「薬剤師になるんだったら、これを知っていないとアウトでしょう」的な、読んで字のごとく「必須の知識」を試す(試すというより、確認する)問題なわけですが、この問41は、「う~~ん、ちょっと、この選択肢はありかなぁ~?」と、うなってしまうような設問ですね。きっと作問者の先生は、大学の仕事で忙しかったのでしょう?

ミカエリス・メンテン式を知っているか、いないかを試す問題よりは、問題のリード文にあるように、「担体介在性輸送」を記述するのは「ミカエリス・メンテン式」であるという、基礎的事項を問う問題にしなければいけないでしょうね。そういう意味から、スライド2枚目では、この問41から派生した突っ込んだ確認事項を、霊夢に解説してもらいました。とにかく、1分で「ゆっくり」解説しなければならないので、文字通りの「必須」事項です。

皆さんは、この解説をもとに、「派生した勉強」をやってみられたら?と思います。例えばスライド1番から派生して、「担体介在性輸送はミカエリス・メンテン式を使うが、単純拡散(受動拡散)はどの式を使うのか?」というような問題を、自分で自分に問うてみたらいかがでしょうか?はい、Fickの第一法則でしたね。できましたか?

あと、ミカエリス・メンテン式に代表される、非線形薬物動態の式(分母は足し算、分子は同じ項の掛け算からなる分数)は、ラングミュア式もそうだし、何といっても「クリアランス」のところで出てきますよね。このようなミカエリス・メンテン式に代表される「非線形薬物動態」の式には、「近似」の概念が必須ですが、その「近似」の概念から、「担体輸送の基質濃度が非常に大きくなると、分数式の分母の項は、Kmが無視でき、Cだけになるので、分子のCとともに消えてしまい、V=Vmaxと近似でき、それが輸送は「頭打ち」になる」、という、「最大輸送速度」の数式からの理解につながってくるのです。わかりますか?

だから、108回問41のような「式を知っているか否か」というような問題を出題するのではなく、もう一工夫欲しかったな、と霊夢は思います。

わかったかな?


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