YouTubeショートで使った問題文は以下です。

なお「ゆっくり魔理沙と霊夢」の声は、AquesTalkのライセンスID:AQALCNTUSR01202371によります。
<この問題の突っ込んだ解説>
これも知っていなければ話にならないという、いやらしい問題の典型です。加えて、「肝代謝型の薬物」とか、「腎排泄型の薬物」という分類は、教科書には出てきますが、その「線引き」が難しいところで、この手の問題は、ある意味「いちゃもん」を付けられやすい危険性があると言えます。
例えば、セファクロルやゲンタマイシンは、ほとんど代謝を受けないことが知られているので、「腎排泄型」といってよいわけですが、メトトレキサートは「肝臓で代謝を受ける」と書かれている添付文書もあります。未変化体と代謝物の尿謬排泄率はおおよそ50%程度だそうですが、こういう薬物を選択肢のなかに入れてしまうと「う~~ん?!」となってしまうわけです。「1つ選べ」とあるので、そこから落とし込んでいくしかないですね。ただ、この問題の作問者が、おそらくはネタにしただろうと思われる「グッドマン・ギルマンの薬理書:Goodman and Gilman’s the Pharmacological Basis of Therapeutics 11th ed.」によると、メトトレキサートの尿中排泄率は81%と書かれており、評価が分かれるかもしれません。
プロプラノロールはβブロッカーとして重要なお薬ですが、脂溶性が高いため、まずは肝臓で代謝されます。従って、典型的な肝代謝型のお薬で、このお薬は肝クリアランスところでも出てくるため、しっかり頭に入れておきましょう。
レボフロキサシンも、上記のグッドマン・ギルマンの薬理書では、尿中排泄率が70%程度の尿中排泄型薬物と分類されています。
まあ、国試対策としては、実習で出くわしたようなお薬の代謝経路は、自分で調べて一覧表を作っておきなさい、ということでしょうか?
わかったかな