YouTubeショートで使った問題文と解説スライドは以下です。



なお「ゆっくり魔理沙と霊夢」の声は、AquesTalkのライセンスID:AQALCNTUSR01202371によります。
(YouTubeショート動画の解説スライドは、薬学部の現役学生の方、次回の薬剤師国家試験を受験される予定の方はダウンロードしてお使いになっていただいて構いません。なお、大学教育関係者の方、薬剤師国家試験受験予備校関係者の方でスライドのダウンロードご希望の方は、本HPの「お問い合わせホーム」から弊社宛、事前にご連絡ください。)
<この問題の突っ込んだ解説>
いつも「必須番外問題」は生物系の問題から2問を取り上げているのですが、今回は必須問題の問1に面白い問題が出ていたので、それを取り上げることにしました。一見中学生の理科の問題のようですが、実験器具の使い方は、化学実験の基礎としてとても重要な事項であるので、こういう問題が薬剤師国家試験の第1問に出てくるというのは、魔理沙の中のヒトの弊社CEOとしては歓迎しますね。良問だと思います。
解説スライドにあるように、選択肢に出ている実験器具についてはYouTubeから適当な動画を拾ってきましたのでそれを参考にしてください。動画が見つからないものもありましたが、その点についてはご勘弁ください。また、ポイントは霊夢が解説スライドの中で説明しているので、この<この問題の突っ込んだ解説>では、それ以外の「うんちく」についてお話しします。
さて、1番は「ホールピペット」です、これには目盛りが付いていません。なので、例えば1 mL用とか、10 mL用とか、量りとる用量によって器具が異なっています。また、解説スライドにある京都大学の動画(相当古い)では、硫酸などの試薬を量る時に使う「安全ピペッター」を使ってホールピペットを使っていますが、この器具の使い方も是非参考にしてください。動画の中でもちょっとだけ映っていましたが、「液を出し切る」には、ホールピペットの真ん中のふくらみを強く握って(かつ、上部の開口部も指で押さえる)、ピペット内の空気を膨張させて、先端の液滴を容器の壁につけるのです。
2番は「メスフラスコ」で、これが正解です。参考動画では「100点満点」の使い方をデモしているので、とてもよい動画です。ちなみに「溶かすべき溶質(試薬)をいきなりメスフラスコに入れてから溶媒を入れて溶かす」人がいますが、間違いです。試薬がフラスコの「首」のところに付いたりします。
3番は、言わずと知れがメスシリンダーですね。4番は「有栓型メスシリンダー」です。両者ともに、実験台の上など水平な台に置いて計量し、メニスカスを合わせる時には「測定者がかがみこむなどしてメニスカスを合わせる」ことを行います。これが5番の「メートルグラス」との違いです。あとは、無栓型(3番)にしろ、栓型にしろ、メスシリンダーの目盛りは正確でない、ことが重要です。
5番は「メートルグラス」で、薬局で水剤を調製するときに使うガラス器具です。この器具は、原則左手にもち、測定者の目の高さに器具を持ってきて測定します。次に、測定者は右手に液体を移し替える容器(薬瓶など)をもち、左手に持ったメートルグラスを傾けて溶液を移し替えます。「注ぎ口」が向かって左側に描かれているのは、そのことを意味しているのです。
どうですか?わかりましたか?