YouTubeショートで使った問題文と解説スライドは以下です。


なお「ゆっくり魔理沙と霊夢」の声は、AquesTalkのライセンスID:AQALCNTUSR01202371によります。
(YouTubeショート動画の問題文・解説スライド、および以下の<この問題の突っ込んだ解説>は、薬学部の現役学生の方、次回の薬剤師国家試験を受験される予定の方はダウンロードしてお使いになっていただいて構いません。なお、大学教育関係者の方、薬剤師国家試験受験予備校関係者の方でスライドのダウンロードご希望の方は、本HPの「お問い合わせホーム」から弊社宛、事前にご連絡ください。また弊社HPトップページには、本年3月31日までの期間限定で「110回薬剤師国家試験への早割のお知らせ」を掲載しました。是非ご検討ください。)
<この問題の突っ込んだ解説>
感染型食中毒の原因細菌を学名から答える食品衛生学の問題です。問題解説に入る前にちょっとしたうんちくをお話ししようと思いますが、問題に出ている細菌(実は3番は真菌で、4番は寄生虫)は、イタリックになっている。なぜかはわかりますか?細菌に限らず動植物の学名(ラテン語)はイタリック体で表記する(直立体で表記する場合は、下線を引く)ことが決まっています。ちなみに、弊社school catのMadam Dorothyは、和名の学名は「イエネコ」で、ラテン語の学名は「Felis silvestris catus」になります。ま、ちょっとした「蘊蓄(うんちく)」でした。
さて、本論に入りますが、解説スライドで霊夢が説明しているように、細菌性食中毒は「感染型」と「毒素型」に分類されます。感染型には「感染侵入型」と「生体内毒素型」があります。まあ、漢字を見れば両者の違いはだいたいわかると思いますが、「感染侵入型」は、食品中に混入した最近そのものが食物と一緒に体内に入り腸管壁に定着して増殖し、そこから消化管細胞に障害を及ぼすもので、サルモネラや腸炎ビブリオ、カンピロバクターなどがあります。一方、「生体内毒素型」は、生体内に侵入した細菌が生体内に定着して増殖することで毒素を生産し、それによって生体がダメージを受けるというもので、腸管出血性大腸菌(O157)やウェルッシュ菌が当てはまります。
毒素型(毒素型食中毒細菌)とは、細菌が食品中で増殖する際に生産した毒素が、食品と一緒に体内に入ることで発症するものです。これら毒素は胃酸や消化管内に存在する酵素には抵抗性を示します。黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、セレウス菌があります。
あとは、冒頭にも書きましたが、3番の「アスペルギルス」は「真菌」でありアフラトキシンを生産します。4番の「クドア」は天然物の「ヒラメ」に寄生する寄生虫です。養殖物の感染率は比較的低いといわれています。
正解は5番ですが、問題文で「・・・細菌はどれか?」と言っておきながら、真菌や寄生虫の選択肢を紛れ込ませるというのは、「センスがない」出題で「いかがなものか?」と思いますね。
わかったかな?