本日の「ゆっくり国試(必須番外)問題(100回問5)」のゆっくりショート解説(YouTubeショート:240815)


YouTubeショートで使った問題文と解説スライドは以下です。


なお「ゆっくり魔理沙と霊夢」の声は、AquesTalkのライセンスID:AQALCNTUSR01202371によります。

(YouTubeショート動画の解説スライドおよび<この問題の突っ込んだ解説>にある解説は、薬学部の現役学生の方、次回の薬剤師国家試験を受験される予定の方はダウンロードしてお使いになっていただいて構いません。なお、大学教育関係者の方、薬剤師国家試験受験予備校関係者の方でスライドのダウンロードご希望の方は、本HPの「お問い合わせホーム」から弊社宛、事前にご連絡ください。また弊社HPトップページには、本年7月15日から8月30日までの期間限定で開講中の「速習・薬物動態学5日間コース」のお知らせ」を掲載しています。是非ご検討ください。

<この問題の突っ込んだ解説>

これは高校の理論化学の定期試験問題のような問題で、大学入試の化学にも出てこないんじゃないかな?っていうくらいの基本的すぎる問題です。ところが驚いたことに、某予備校の「正解率」を見ると80%台後半だというから、ちょっとねぇ~、っていうのが正直な感想です。ということは、pHの定義と基本的な対数の計算ができない大学生がいるということなんでしょう。まあ、正直驚きます。

ということで、①pHと水素イオン濃度[H+]の間の関係をもう一度おさらいしましょう。pHとは水素イオン濃度の逆数の常用対数値です。通常(薬学部の授業の範疇では)0から14の間の値をとります。しかし、水素イオン濃度が1 mol/Lを超えるような強酸性の塩酸や硫酸などは、「負の値」をとることもあり得ます。(例えば、[H+] = 10 mol/Lの場合は、pH = -1になる。しかし、このような条件は、特別な工業プロセスなどにみられるもので、薬学部の範疇では考える必要はありません。)なので、pHと[H+]の間に成立する関係式(解説スライドの式1)は「高校レベルの超基本式」として、絶対に忘れてはいけません。

②次に、0.1 mol/LのHClの解離式(解説スライドの式2)が書けるか?という話ですが、これも「馬鹿にしないでくれよ」というレベルの高校化学です。塩酸は1価の強酸ですから、1 mol のHClは完全解離して1mol の[H+]を生成します。よって(解説スライドの式3)を計算するばよいだけの話で、答えはpH = 1となります。もし、対数計算が今一つ(?)というヒトがいたら、簡単な対数の公式をnetで調べて確認しておきましょう。

わかったかな?


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